Wednesday, May 12, 2010

【雑感】 結局世の中は万のことモデル

読者モデルなどのモデルではない。
Financial Modelingである。

本日の朝、タクシーで出勤したのだが、その際に前を幸福実現党のキャンペーンカーが走っていた。
その車の運転マナーがなっていなかったのはこの際置いておいて、気になったのはその宣伝内容だ。
彼らの宣伝内容は以下。
「今民主党は税率を上げようとしている。だが、我々はそれは意味の無い打ち手ではないかと考えている。税率を上げることで結局消費は低迷し、税収は寧ろ減ると考える。我々は寧ろ減税し、その分消費を促進し、税金不足分は今税金の無駄遣いがされている分を流用し、埋めるのだ。」というもの。

おかしいと思わないか。
というのも、そもそもこれは数字の議論が全く無く、非常に民衆にキャッチーな言葉を並べているだけである。
幾ら税金が不足しており、それを今の税金で無駄遣いしているものの何で、それぞれ幾ら埋めようとしているのか、是非教えて欲しい。
今の日本を企業体に例えると、きっとBSサイドはボロボロであり、きっと200~300兆程度債務超過状態だと思われる。
絶対に税金の無駄遣いの抑制だけで埋められるような規模ではないはずだ。

PE業界に入ってみて本当に思うことだが、結局世の中全てFinancial Modelingなのだ。
間違いなく、PE業界のコアコンピテンスはFinancial Modelingだ。
日本全体についてもBS(今どれだけの借金を背負っていて、どんな資産を持っているのか)、PL(税収はどの程度あり、支出はどの程度あるのか)、キャッシュフローはどうなっているのかを連結させ、その一つ一つを要素分解してそのインパクトを一元管理するべきだろう。
そうすると、消費税の議論ですら余り大きな議論ではないことが分かる。
というのも仮に300兆円BSに穴が開いているとすれば、消費税収は年間10兆円程度であるので、インパクトは軽微とは言わないまでも、決定的ではない。
(ただし、国民の反応は決定的なものになってしまうだろう。)

Fiancial Modelを走らせることのメリットは大きい。
要素要素が全体にどう働くかを一元化して捕らえることが出来るので、部分の議論で混乱を来たすことが少なくなる。
その点、日本の今までの政治を見ていると、ちゃんとしたFinancial Modelが作られているとは全く思えない。

Financdial Modelを正しく理解している人達で政治を行えば結構多くが変わるのではないかと思う。
それを難しくしているのは以下の数点ではないか。
 ・この概念や理念を理解できるのは国民の中でそもそも相当程度少なく、国民に受け入れられない
 ・役所の方や政治家もそもそも必要性を理解しているとは思えないため、政治家陣営にすら受け入れられるか不明
 ・Fiancial Modelを習得している人というのはそもそも高給取りが多いため、それを投げ出してでも政治の世界に入りたいというインセンティブが働きにくい
国民に受け入れられないという点はコミュニケーションイシューなので、政治家陣営で解消できる話であるし、役所や政治家も本当に日本の状況がもっとやばくなってきたらそんなことは言えなくなってくるだろう。
やはり最大の問題は最後の点ではないか。
ナショナリティ掲揚のための教育改革や人材の抜本的な流動化などがやはり必要な時期に来ているのだろうか。

Thursday, May 6, 2010

【雑感】 性欲抑圧についての考察

ちょっとラジカルな話に触れます。
最近、性関連の規制が非常に目立つ気がする。
非実在青少年の問題はもう聞き飽きた程だし、痴漢についての規制強化や、風俗取締強化などはここ数年明らかな潮流だ。

http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20100318_355520.html
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100506-OYT1T00108.htm?from=main5

僕自身はこの潮流について、懐疑的だ。
なぜならあまりにも性欲というものは人間に生まれつき備り過ぎているものであり、この分野においての過度の規制がうまく機能するとは思えないからだ。
つまるところ、市場原理的に言うと、需要である「男性の数×平均的な性欲」の総量は変化しない訳であり、それに対する供給の面について、当局は規制のみで何も新たな道筋を示していないからだ。
勿論痴漢が悪いことは疑いの余地も無いし、風俗産業を野放しにして良いとは思わない。
ただし、一概に規制すれば良いものだとも思えない。

痴漢については少々思いがあるのでここで意見を述べる。
電車に僕は殆ど乗らない人間なので、詳しいことは分からないのだが、痴漢する人の何%が「今日痴漢してやる」と明確な意図を持って電車に乗ってみたのか、少々興味がある。
僕は、この割合は結構低いのではないかと思う。
人間と人間の接触があれば、イベント/ハプニングが生まれることはある種自然であり、良いものも悪いものも含有してしまっているのだと思う。
良い方に振れればお互い一目ぼれ→付き合うみたいな漫画みたいな展開かもしれない。(確率は相当低いだろうが。)
その悪い方としての側面が痴漢なのであろう。
美女を見ると何かがこみ上げてきて我慢できない人について、全く理解出来ないわけではない。
(ただし、それを押さえ込むことが出来ない倫理観/理性の弱さは全く理解が出来ないが。)
なので、そういった悪い面を排除しようとすれば、女性専用車両などと甘いことを言わず、女性用車両と男性用車両に完全に分けるしか打ち手はないのではなかろうか。


要するにお上や当局は男女間の健全な形での性行為へと国民を誘導したいと考えているのだろう。
まあ、その方が現在の日本が抱える大きな問題の一つである少子化問題の解決にも繋がり得る。
ただ、これは「私という彼女(妻)がありながら、AVなんか見て自家発電するなんて許せない!」と怒る女性の考えることと相当似ている気がする。
つまり「他の女性との接触を絶ち、自家発電を絶てば、必然的に私のことろへ来るでしょう」という考え。
完全に筋の悪い考えだと思うのは僕だけではないはずだ。

やはり、北風と太陽ではないが、そうやって他のオプションを絶って無理やり理想の選択肢へと誘導するやり方はワークしない様に思える。
強風という強引な手段で服を脱がそうとしても、寧ろ頑として服を脱がないという悪循環に陥る。
今回で言うと、AV・2次元に続く、また新たな日本独自の性文化が形成されるのではないかと思えてならない。

本当に必要なのは太陽がやった様に、服を脱いでよいのだという環境を整えてやることだろう。
それは過度な性関連の規制ではなく、性教育のあり方の根本的な改革ではないだろうか。